FIELD NOTES: 書を持って街へ出よう

合同会社フィールドワークス プログラマ兼代表のブログ

CamlPDFライブラリとは

概要

Coherent Graphics Ltdオープンソースとして公開しているPDFライブラリです。
Flate圧縮のためにZLibを使っている意外はすべてOCamlで書かれています。
PDFファイルを読み書きするための比較的ローレベルな機能を提供しています。

以前OCamlの勉強をしているときにこのライブラリを見つけました。最初は,OCamlの勉強のためにと思ってソースを眺めていたのですが,ソースやマニュアルを読んでいるうちに非常に素性の良さそうなPDFライブラリであるように思えてきました。そこで,これから少しまとまった時間を取って調査をしていこうと思います。

目的

この調査の最終的な目標としては「CamlPDFをベースとした製品の開発」を狙っています。
そのためには,クリアしていかなければならない課題がいくつかあると考えています。
まずは,OCaml自体の評価を行い,製品開発に使えるレベルのプログラミング言語であるという手応えを得る必要があります。

OCamlの性能評価
OCamlは実行速度が速いという評判だが,実用レベルでのアプリケーションでも期待する性能が出せるのか?
OCamlの生産性
OCaml等の関数型言語を使いこなせば高い生産性を上げられると思っているが,果たして自分に使いこなせるのか?
OCamlの移植性
せっかく作るのだから,同じソースでWindows, Mac, Linuxで動くようにしたい。
他の言語とのI/F
GUIは各プラットホームに合った方法で作成して,OCamlで作成したコアの機能を呼び出す形にしたい。C, Java, .NET等とのリンクは可能か?

CamlPDFライブラリに対する調査項目としては,以下が考えられます。

ライセンス条件
自社製品に組み込んで使用することが可能か?
機能
PDFライブラリとしてどんな機能を持っているか?不足している機能はないか?
メンテナンス性
ソースに手を加えたり,機能を追加することができそうか(自分の能力の範囲内で)?